【営業マンはなぜ言っても行動しないのか】
こんにちは。舞草亮です。
今回は『営業マンはなぜ言っても行動しないのか』についてです。
営業マンを部下にもつ多くの方から「営業マンが言っても行動しない」という言葉を聞きます。「行動しない。行動しようとしない。」「やらない。やろうとしない。」「動かない。動こうとしない。」この繰り返しです。
それではなぜ営業マンは行動しようとしないのでしょうか?
「やる気」の問題でしょうか?
そうかも知れません。
たとえ、そうだとしても営業マンを責めることはできません。
全て上司の責任です。
他人の責任にしていていは何も変わりません。
行動しない理由はいくつも考えられますが、今回は多くの方が気づいていない理由をお伝えします。
それでは、なぜ知っていても行動できないのでしょうか?
それは「知っただけでは現実的なイメージになっていない」からです。
人は「知る」から「ひとりで行動する」まではいくつかの段階があります。
知っただけで自分にとって現実的なイメージとなり行動できる人は少数です。また同じ人でも知っただけで現実的なイメージになる時とならない時があります。
そもそも知っただけ(上司の立場からは「言っただけ」)で行動できるなら誰でもできてしまいます。
「知る」から「ひとりで行動する」までは簡単に言うと以下になります。
「知る(聞く)」⇒「知る(見る)」⇒「行動(いっしょに)」⇒「行動(ひとりで)」。
まず、車の運転を例にお話しします。
みなさんはいきなり車の運転をひとりで始めましたか?
いきなり始める人はいないですよね。
まず子供の頃から車が走っているのを見て、他の人が運転する車に乗り、教習所では教室で学科を受けて、隣に教官が座って教えてもらいながら教習所の中で運転を練習して、その次に教官が隣に座って道路で運転して、その後ひとりで運転を始めたはずです。
営業でも同じです。
入社したばかりの営業マンは営業を見たことも聞いたこともありません。
営業マンの上司の立場だと
「言う」
⇒「営業マンを同行させて実際にお客さんと話をしている場面を何度も見せる」
⇒「部下に同行して部下の話を横で聞く」
⇒「営業マンひとりで訪問させる」。
こんな感じです。
この段階を何度も繰り返して初めて営業マンにとって現実的なイメージに変わり、行動レベルにおちます。何度も行うので順番は前後して大丈夫です。
営業マンを部下にもつ上司の方は育成の時にこの段階を意識して営業マンと接していますか?
少し話はそれますが、営業面で特に注意が必要なのは初訪の時です。
初訪はその後の流れが決まり、非常に重要です。多くの場合、初訪が軽視されています。訓練されていれば見つけられた案件も、訓練されていなければ何も案件がないと営業マンが判断して帰ってくる可能性があります。何度も上司が見せてやるべきことを教える必要があります。
上司は口で言うだけではなく「言って」「行動で見せる」ことが必ず必要です。言うだけでは、何年たっても営業マンにとって現実的なイメージとならず行動に移せない状態が続きます。
ここでは本当に大まかに説明しましたが、実際には社内や社外を問わずあらゆる場面で「実際に何度もやって見せて現実的なイメージに変える」ことが必要です。
ちなみに「知る(読む)」もあります。
本やサイト上の文字情報です。
これは「知る(聞く)」より、もっと弱い情報です。
「知る(読む)」<「知る(聞く)」<「知る(見る)」となります。
ですから私は自分で勉強するときにこの3つ全てを意識しています(実際にはもっと細かい)。
本などの低額の投資で「知る(読む)」を行って、
たとえ同じ内容でも有料セミナーなどで「知る(聞く)」を行うケースもあります。
ノウハウを集めるのが目的ではなく、行動して結果を出すことが目的なので、
より強い情報の方が自分にとっての現実に一気に近づき、行動⇒結果までの時間を短くできるからです。
みなさんが勉強する時や部下の営業マンの方を育成するときも是非、意識してみて下さい。
それでは新規開拓がんばって下さい。
応援しています。
舞草亮
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