【上海の日系企業を新規開拓する】集客編(知らせる)
~見込み客から問合せがくる情報発信の方法~
・ジャピオン(ジャピオンに広告掲載する)
ジャピオン等の日本人向けフリーペーパーを利用してに広告掲載や折込を行います。
お金を払えば全くの素人でも手っ取り早く始められます。ジャピオンの場合、上海だけで約2万部発行されます(2015年)。よっぽどのことがない限りは広告費のもとは取れます。
ジャピオンの特徴としては「リストが不要」「手軽に始められる(デザイン等の広告作成不要)」「マーケティング能力が不要(実際にはあるのとないのでは効果が全く違う)」「ライバル他社を脇役にしやすい(単純に大きい広告にする)」「即効性がある」「出張ベースの人にも情報が届きやすい」「絶対的な部数が多い」「頻度が多い(毎週発行)」等があります。
またマイナスの特徴としては「他社もやっている」「ライバル他社の隣に並ぶ(独自商品であればとなりでもOK)」「他社に自社の情報がすぐにばれる(簡単にまねされる)」「広告デザインを作成するデザイナーはマーケティングの素人」「自社でマーケティング能力(集客能力)がないとずっとジャピオンしか集客方法がない(他社と同じ見込み客しかリーチできない)」「部数ほど見てる人がいない(2万部発行でも自社の広告を見ている人は限られる)」等があります。
このジャピオン広告掲載も確実に効果があります。他の集客手段と比べ効果があるかは別ですが、費用対効果は確実にプラスになります。
上海の日本人社会に浸透していて絶対部数が多く特に古北虹橋エリアであれば日本料理店はどこにでも置いてあります。日本人からすれば数少ない情報誌なので何となく手に取ってしまいます。広告が多いのですが広告もまた生活やビジネスに必要な情報です(ちょっと多過ぎ)。
万一、費用対効果がマイナスの場合は、「非常に悪い商品」または「非常に悪い広告」のどちらかです。根本的な部分の見直しが必要です。
また、普通の広告ではなく後ろの方にあるクラシファイドという短い文章のみの広告(ビジネス目的は有料)は広告より安い費用で掲載でき費用対効果が高くなる可能性があります。私はマンスリーマンションの広告を「普通の広告(写真つき)」「クラシファイド(文字だけ)」の両方でほぼ同じサイズで同時に掲載していました。どちらも費用対効果はプラスになるのですがクラシファイドの方が安いにも関わらず効果も大きかったです。
あと、すごく重要なことですが「何を見て問合せをしてきたか」を毎回きちんと聞く必要があります。日本のように反響数をきちんと数値化できなくても感覚的にわかるだけでも費用をどこに投入するべきかわかります。上海ではそれすら聞かないケースが多く、お客さんが自分から言ってくれたから知っただけみたいな企業が殆どです。逆にきちんと聞ければライバルに差をつけられます。反響1本に対する単価を意識している会社は皆無です。マーケティングは存在しません。ですからマーケティング(集客)をほんの少し知っているだけで効果が期待できます。というか絶対効果があります。
いつも言っていますが問合せより、その後の対応を他のスタッフができるようにすることが大変です。正直、自分一人で全部やった方が手っ取り早いは手っ取り早いです。でもそれだと限界があります。上海では仕組みで動くビジネスにするのは簡単ではありません。でもやっている人はいます。
ジャピオンやフリーペーパーの注意点としては、他社と差別化できていない商品の場合、単純に一番大きい広告の会社に問合せが流れる可能性が高いです。ライバル他社の半分の大きさの広告の場合は、問合せが半分以下になる可能性があります。広告を大きくできず、かつ、商品自体が差別化できない場合も広告の差別化(写真をいれる、いれない。文字数を少なくする、多くする。商品を絞る。等)はするべきです。
最初の方にも少し書きましたが「広告デザイナーは集客の素人」です。これは非常に重要です。パソコンでの難しい作業は得意でもお客さんに何をどう伝えれば効果があるのかは全く考えていません。というかわかりません。そのためジャピオン等の広告にはデザインも全てお金を払う客側が作成しているケースもあります(フリーペーパー側は客側からもらった原稿を掲載するのみ)。大手日系企業は素人にデザインさせるより社内のプロに作成してもらった方が効果があるのをわかっているからです。
そのため、私が広告を見ても集客のプロが作った広告と集客の素人(単なるデザイナー)が作った広告の見分けがつくときが多くあります。依頼する場合は、自分のマーケティング能力も上げてデザイナーにきちんと広告について指示する必要があります。
また、ジャピオンには「普通の広告」「クラシファイド(短い文字だけ)」の他にチラシを折り込めます。いわゆる新聞折り込みです。こちらも非常に効果が期待でき、広告以上に十分なサイズで情報をカラー表裏で発信できます。自社で行うチラシDMに似ていますが、新聞折り込みの場合、仮に3枚折り込むと3倍近い費用がかかります。またチラシDMと異なり新聞折り込みは会社でチラシを受け取るわけではありません。会社で受取れば「必要な時がくるかも知れないから取っておく」となる可能性もありますが、新聞折り込みの場合は日本料理店を中心にオフィス外で手に取るケースが多くなり、引き出しにしまっておく可能性も低くなります。ただし、絶対部数はチラシDMよりあります。
ちなみにこのチラシDMに限りませんが、上海では販促費用は非常に安いので直接の経費はあまり気にしません。
何度も言いますが上海では日本のように何でもそろっている状況ではないので、「困っている人」「探している人」「必要としている人」が普通の商品であれば必ずいます。他の集客手段であれば100%問合せが来ますが、ジャピオンなどフリーペーパーの場合はライバル他社の隣に広告が並ぶので一定レベルの内容でなければ問合せがない可能性があります。一定レベル(かなり低いレベル以上)であれば費用対効果はプラスになりますのでこの集客方法もやるべきです。
最後になりますがすごく大切なことをお知らせします。
「このフリーペーパー広告はどの会社でもやってまいす。」
何も考えず広告を掲載すると効果が非常に低くなります(それでも費用対効果はプラス)。ですから、ライバル他社の広告を研究したり、自社独自の集客方法を行うこともおすすめします。(2600字)
それでは上海の日系企業・日本人顧客の新規開拓がんばって下さい。
あなたを必要としている人が必ずいます。
応援してます。
舞草亮
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