【中国現地企業(日系企業in上海との比較)】
① 中国語を学べる環境
語弊があるかもしれません。中国現地企業には日本語を話せるスタッフがいない、または少ないためです。社内でのコミュニケーションでは通訳がいない状況で中国語を話すしか選択肢がなくなります。日本人顧客をメインに担当すれば自分自身が通訳となります。話せても話せなくてもです。日本企業ではありえない役目を一気に担当して力をつけることが可能です。「中国語話せないのにいいの?」って思うくらいです。いいんです。
日本人が中国現地企業で仕事をする場合、日本人顧客を担当する場合が殆どです。社外では日本語、社内では中国語というイメージです。社内には日本語と中国語を両方話せるスタッフもいるかもしれません。しかし、常時通訳として隣にいるわけではないので、社内では中国語でコミュニケーションを取る必要があります。
私の場合も中国語を話せない状態で2005年に上海の現地企業に入りました。上海の日系企業の駐在員に賃貸マンションを紹介(仲介)する仕事です。私が日本人顧客と接し、中国人スタッフが大家さんと連絡を取り合います。日本人のお客さんから無数の質問がでてきます。それを中国人スタッフに中国語で伝え、確認してお客さんに返事をします。電話やメールでの質問であればゆっくり確認できますが、部屋を案内している状況ではその場で通訳します。
中国語ができない通訳の誕生です。
できるとかできないとか関係なくやるしかないのです。口で無理ならボディーランゲージです。でも、基本的にはすぐに慣れます。仕事上は毎回同じ単語が出てくるからです。半年もしないうちに中国語が上手いか下手かは別としてコミュニケーションは取れるようになります。
不動産に限らず上海には中国現地企業と日本人顧客の間に入る仕事は旅行、中国語教室、日本料理店、日本人向け新聞、人材紹介、会社設立サポート、通訳翻訳などたくさんあります。
逆に日系企業では日本語を話せるスタッフを雇っているため中国語を話す機会は少なくなります。機会は自分で作ろうと思えば作れるのですが、日本語だけで仕事が完結できる環境なので中国語を使って仕事をする能力を身につけたい人にはあまり向きません。中国現地企業の方が「中国語学習環境」という点では上です。
ただし、その分きついので自分自身がどの方向を目指すのか、自分には何が必要なのか明確にして進む方向を選ぶべきです。
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